2015年9月2日水曜日

アクア(初代)・道東方面


今回は、大人気「アクア」をレビュー! ハイブリッドという強烈な魅力を持ちながらも、走らせると「普通」なクルマ。敢えて「特殊」になりきらなかった、超エコカーです。



▼乗車の状況…☆☆☆
父親と道東方面にドライブ。走行距離は2人あわせて1300kmでした。


▼エクステリア…☆☆☆
マイナーチェンジ後のアクアは、最近のトヨタらしい造形です。今回は色もビビッド。
アクアって背が低いんですよね。斜め後ろ上から見ると、不思議な切れ方をしてるのが分かります。


余談ですがこの色、駐車場で自分のクルマを探すときに便利でしたw


▼インテリア…☆☆☆
今回のクルマは、レンタカーのくせにグレード「G」。オートエアコンのついた上位グレードです。
写真で比較する限り、LやSといった低グレードよりは高級感がありそう。それでも、アクアは高級車ではないので、極端に力が入っているわけでもなく、値段相応な感じ。これより上を望むなら、ちゃんとプリウスがありますからね。妥当な設定です。
プリウスだって高級感ある内装とは言えませんが…?


▼アクセル…☆☆☆☆
ハイブリッドカーの加速ってフワフワしたイメージがありませんか? (主にプリウス)
アクアも例に漏れず、ガソリン車とは違う慣れない感じなのかな、と思っていました。が、これが思ったよりも普通! はじめてのハイブリッドでも違和感なく乗れました。

これは意図的に普通にされているとしか思えません。燃費の良いハイブリッドだけど、操作感はできるだけカドがないように。アクアってそういうクルマなんですね。

もうひとつ面白いと思ったのは、エンブレの効き。シフトを「B」に入れるとエンブレが効く状態になる(「D」だとモーター駆動になるので抵抗が少ない)のですが、どうやら路面の斜度を見て、エンブレの効きを変えているようなんです。
はじめは違和感アリアリだったのですが、この制御が結構よく出来ていて、下り坂の運転が楽に思えました。逆に言うと、自分でシフトを固定するMT(あるいはステップAT)のような楽しみはないですね。

ちなみに、アクアのシフトはゲート式。プリウスのような独特なものではなく、この当たりも普通です。


★アクアの運転ポイント
アクアのハイブリッドシステム制御は基本的に機械任せですが、ドライバーの操作である程度はモーターとエンジンを使い分けることが可能です。

アクセルの踏み込み方。少ししか踏まないと、モーターだけで走ります。
一定以上踏み込むとエンジンがかかり、加速するという感じ。

エンジンが停止しているときは、メーターに緑の「EV」マークが点灯します。ついでに瞬間燃費計は99.9km/Lを指します。
ちなみに、エンジンブレーキを使っている時は、ガソリンを使用していなくても「EV」マークは点きません。「EV」が点いていないのに瞬間燃費計が99.9km/Lなら、エンブレ状態なわけですね。

EVマークは左側の緑。右の緑はウインカーです(笑)

ちなみに、モーター主体のハイブリッドといっても、やっぱりモーターだけでは加速力不足。60km/hを超えるとモーターだけでは速度を維持できません。


▼ブレーキ…☆☆☆☆☆
ハイブリッド車のブレーキが普通車と違うところは、減速時に電気を溜められるところ! ガソリン車だと、特に急な減速時はエネルギーロスを感じるところですが、アクアなら減速するたびにバッテリー残量を増やせるので、得をしている気分!(実際得ですし)
これを体感すると、ガソリン車は勿体ないな…と思ってしまいます。スズキのエネチャージなんかは、ガソリン車ながら回生エネルギーを得て、エアコン等を動かす電力源にしてるみたいですね。それもお得なイメージあります。

プリウスやフィットなんかだと、ブレーキの踏み具合に違和感があって苦手な人が多いようですが、アクアはわりかし普通でした。ここは◎!


▼ハンドル
アクアのハンドル、ちょっと重ためです。アクセラとかインプと同系列。
走行感から言うと、まずは直進安定性が高いと思いました。車高が低いこともあってか、けっこうまっすぐ進みます。コーナリングでも扱いにくいところがなく、けっこう理想的かも。

ただどうしても気になるのは、ハンドルのカタチ。アクアはメーターが中央にある関係で、ハンドルの上部を空洞にする必要がなく、普通のクルマとはちょっと違ったボテっとしたデザインになっています。僕は普段、いわゆる「9時15分-2時45分」の位置でハンドルを握っているんですが、アクアだとその位置で持てません。仕方なく普段よりちょっと上を持って運転してました。
あとハンドル下部が完全な円形でないため、回してる時に違和感を感じる場合も。ハンドルの写真を撮り忘れたのでお見せできませんが…。「インテリア」欄の写真で何となく分かりますか?

運転席から見える前方とメーター。センターメーターって嫌いじゃないなぁ。

▼シート
アクアのシート、取り立てて書くこともない普通のシートでした。可もなく不可もなく、驚くような快適性もないけれど、長時間乗っても疲れない。
「シートにこだわりない人に最高のシート」だと思いました。

後席は、とりあえず座れるだけの十分なスペースがあることは確認。シートの柔らかさは、これまた普通。

走行感覚といいシートといい、敢えて「普通」に仕上がっているアクアには惚れちゃいます。いわゆるモータースポーツ?的な楽しみとは程遠いのだろうけれど、トヨタは使う客層を考えてクルマをしっかり作りこんできたことが伝わってきます。


▼その他
最後に、気になる燃費ですが…
車載メーターでは、1319km走って平均27.7km/L。ハイブリッドが不利とされる高速巡航が多い旅行でしたが、ばっちり期待に応えてくれました。
今回は(ガソリンコンパクト車と比較しても)割安でレンタカーを借りられたため、乗り心地など含めて大満足でした。

ただまぁ実際に買って乗ることにした場合、本体価格を考えて元が取れるかはちょっと考えもの。電車通勤などして週末しかクルマを使わない場合は損をする可能性も大アリなので、コスパ最優先でクルマを探す場合こそ、しっかりシミュレーションする必要がありそうです。
 

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